大人の図鑑カフェ

11月18日:ぼくらの身のまわりの理科フェア

11月18日:ぼくらの身のまわりの理科フェア

様々な理由から、延びに延びて歴代最長のフェア期間となった「星座と神話フェア」。心機一転致しまして、今回は幅広く「理科」を題材にとったフェアとなります。先般から島台・4人席で行われていた「御推薦本フェア&理科実験道具販売」を拡大統一致しまして店舗全体を理科でラッピングしたフェアとなっています。(※店頭展示の実験器具はお買い求め頂けますので、店員までお尋ね下さい※)

フェア本は、図鑑Cafeらしく「理科系の図鑑類」「イラスト図解の理科ものがたり」「1970年代(約50年前)の科学雑誌」、御推薦本フェアにて展開している「ものわりのはしご」と、時代の幅、取り扱う領域の幅、そしてイラストから学術誌までという内容の硬軟という幅、手に取りやすい物からドップリ深いものまで充実したラインナップでお届け致します。(※「fumikura”生”サイダー」のご提供も考えましたが、時期が時期ですので今回のフェアメニューはありません。ごめんなさい。※)

大まかな時代の流れとしては「御推薦本フェア」にてご紹介しております”江戸末期~明治期の仮名文字運動と化学”にて、漢字を読み書き出来ない人にも化学の学びをと考えて取り組んだ清水卯三郎。約50年前の科学雑誌で最先端として紹介されている論文が現在の家電やAV機器、心理学や天文学の”礎(いしずえ)”となっている事、そして現在の理科をイラスト図解や図鑑、理科図表でやさしく接するという背景を組み込みました。

毎年のようにノーベル賞受賞者に日本人が登場する中、その根拠となる成果は50年前のものだったりもします。今回の学術誌の中で掲載されている論文要旨の中には、昨年2020年にノーベル物理学賞を受賞したロジャー・ペンローズさんの記事も含まれています。成果を出しても長生きをしませんと栄誉には手が届かないのか……、などと思った次第です。
と、少し堅苦しい書き方となってしまいましたが、皆様が理科を毛嫌いせず、身近なものとして手にとって頂けたら嬉しいです。

また、今回のフェアにあたり、2020年現在周期表に正式追加された最新の元素の1つであり、日本人グループによって発見・検証・命名権を得た”ニホニウム“の「理化学研究所(埼玉県和光市)」を訊ねてきました。和光市駅南口より同研究所まで続く「ニホニウム通り」を散策、歩道に埋め込まれた元素記号1番から続く銘板を辿る中、様々な碑(ニホニウム碑・元素周期表碑)を眺めながら15分ほどで理化学研究所の西門に辿り着きます(ニホニウム通りはもう少し南へ続きます)。観る物が多いのでなかなか楽しい散策路です。名前の由来や性質を知っている元素の前では思わず足が止まりますので、周囲を歩いている方々に迷惑を掛けない配慮が必要です(笑)また、不穏当になるので写真は撮りましたが掲載していない元素もあります。(ポロニウムですとか……)