大人の図鑑カフェ

11月1日:”戻ってきた”鯨歯・鯨髭作品展

11月1日:”戻ってきた”鯨歯・鯨髭作品展

鯨歯や鯨髭を篤志家さまよりご寄贈を賜り、研究書籍と共に「水生生物フェア」を開催したのが本年3月4日。コロナ禍により様々な産業が打撃を受け始める中でのことでした。このまま私が鯨歯、鯨髭を死蔵してしまうのも“もったいない”話です。文化を愛するfumikuraという店として、この鯨歯や鯨髭を活かせる方法は無いかと考えました。結果、広く作家さまを募り、半年というお時間を掛けてそれぞれの作風を活かした作品に仕上げて頂く事に致しました。

快く応じて下さった3名の作家さんにより、小規模ではございますが、秋の文化月間に合わせて「戻ってきた鯨歯・鯨髭作品展」として無事開催の運びとなりました。(肝心の文化の日は火曜定休日でお休みさせて頂きます。申し訳ございません。)
貴重なお時間を創作に充てて下さった作家さまをはじめ、もともとの鯨歯をご寄贈賜りました篤志家様に改めて厚く御礼申し上げます。会期は11月1日~11月30日の一ヶ月間となっております。

※作品によっては販売可能なお品物もございます(会期後お渡し)
 お値段に関しましては店長までお問い合わせ下さいませ。※

<鯨歯作品展出展作家さまとその作品>
寺島広竜さま(牙彫師)https://terajimakouryuu.wixsite.com/netuke
 本名:寺島隆二  彫銘:広竜
 1968年 7月27日 東京生まれ
 2000年 二代目 桜井広晴に師事 根付師として道を歩む。
 2013年 板橋区伝統工芸保存会 入会
 2014年 板橋区伝統工芸保存会 事業部にて活動中
 東京都板橋区伝統工芸保存会専務理事、事務局長

 特定国際種事業者
 環境省・経済産業省認可
 東京都 伝統工芸
 江戸象牙 認定第1号
 桜井広晴師匠に弟子入りし
 伝統と技法を学んでいます。

 「牙彫(げちょう、げぼり)とは」
 牙彫は動物の牙、主に象牙を用いた細工物のことです。
 奈良時代からみられ、江戸末期に根付け細工として盛行。
 明治時代には彫刻的な作品も作られました。
 牙彫は古く伝統的な芸術品であると同時に、
 工芸美術品でもあります。
 象牙彫はきめ細やかな材質を用い上品で精巧な彫刻芸術なので
 鑑賞家や収蔵家に好まれています。

 出展作品
 【チェス駒(キング・ポーン)】
 【将棋駒(根付け)】
 【帯留め(オーバル)】
 【鯨歯ペンダントヘッド】

マンタムさま https://ameblo.jp/manntamu/
 古道具屋アウトローブラザーズの首領であり美術作家
 2010年秋パラボリカビスで初の個展、以降東京、横浜、名古屋、
 大阪、京都で多数の個展と企画展に参加。
 自身もチェコ大使館でのヤンシュヴァンマイエルトリビュート展、
 パラボリカビスでの諸星大二郎トリビュート展、
 宇都宮悠日での
 ロシアアヴァンギャルドとラスプーチンをコンセプトとした企画展、
 また幻獣神話展の根幹となる未確認生物展を企画開催以降
 プロデュースの一端を2019年まで担当。
 ゴスブランドh.NAOTOと東京コレクションでコラボ、
 舞踏家小林嵯峨の舞台美術を担当、
 歌手石川智晶とインスターレーションでのコラボ、
  二階健監督推薦によるハイドのPVへの作品提供、
 その二階健監督とも朝霧高原へのスタジオ構築をはじめとして
 様々な活動を共にしている。
 実写版地獄少女など映画にも作品を提供。
 活動は多岐に渡り最近は横浜中華街ギャラリーソコソコを拠点に
 企画展を開催している。
 古道具屋としての著書「がらくたからたから」
 美術作家として「鳥の王」がある。
 鳥の王には
 ヤンシュヴァンクマイエル監督から
 ”マンタム氏のオブジェをみていると蝙蝠傘とミシンが手術台の上で素晴らしい出会いをするというロートレアモン伯爵の文章から飛び出して来たようにしか思えない” 
 というメッセージが贈られている。

 出展作品【鯨歯ヴァイオリン】
 「時間は全てに於いて共通の認識ではなく特に死者に於いては顕著である」
 この鯨歯は起電力を有していて張られたG線の振動を
 電気信号に変えて音を出す事が出来ます。
 つまり1弦だけのヴァイオリンであるが
 可動式のストリングスエンドを有する為1オクターブ程の音域を有します。
 この作品は鹿の頭骨に鯨歯を融合させています。

 元々鹿と鯨は近似種で共通の祖先を有します。
 鹿は鯨偶蹄目 Cetartiodactylaに属し既に鯨の名前を冠した生物なのです。

 その陸上生物が海に戻り手や足は変化し失いましたがそれでも声は残している、
 それは仲間同士のコミュニケーションであったり音波探索であったり
 それだけ重要で大切なものとして作品に反映させました。

林美登利さま http://midori-hayashi.com
 2000年 吉田良氏に師事。
 2003年 黒川早恵美氏によるサーニットのワークショップを受講。
 2012年 マンタム氏に師事。
 2017年11月 アトリエサードより第二作品集「Night Comers 〜夜の子供たち」を上梓。 (写真:田中流、人形:林美登利、小説:石神茉莉)
 2017年11月 個展「Night Comers 〜夜の子供たち」を開催。(会場:ヴァニラ画廊)
 2020年12月8日〜20日に
 林美登利人形展「Cabinet of Curiosities 〜驚異の部屋」を
 ヴァニラ画廊にて開催予定。
 Instagram @midori_dollartist
 Twitter @hayashimidori

 出展作品【海馬(かいば)】
 鯨の歯から生まれた海馬をイメージしています。
 ※店長のインタビューによる補足※
 海馬は下半身は魚、上半身は馬という幻獣で、
 ギリシア神話でもヒッポカンポス(海を征く馬)として登場しています。
 海獣である抹香鯨の歯から自然に浮まれたイメージとの事です。
 not.タツノオトシゴ(海馬)、not.大脳の中枢(海馬)。
 

・店長収蔵品(作者未詳)

 【はぐれメタル】:RPG「ドラゴンクエスト」のモンスター。
          本人曰く『逃げないから触ってもイイよ!』だそうです。
 【フィッシュフック】:ハワイの恋のお守り。心をつり上げる釣り針です。
            ”返し”が付いているところからみて
            『捕まえたら離さない』強い想いがありそう。   
 【海豚のブローチ】:単純に可愛いです。

<鯨髭加工品>
千々松パイプ店(宮城県牡鹿郡牡鹿町鮎川浜海岸通り)
 ※購入当時の店舗の案内より引用※(現:女川町)
 「鯨の歯に就いて」
 鯨には大別して”ひげ鯨”と”歯鯨”とが有ります。
 ひげ鯨には長須鯨、白長須鯨等が有り、
 歯鯨には抹香(まっこう)鯨、巨頭(ごんどう)鯨等が有ります。
 鯨は古くから勇魚(いさな)といわれ、大きくて、勇ましく、
 大変長命な芽出度い動物で、又鯨の歯は幸福をもたらすものとして、
 昔から知られて居ります。
 このゆかりと共に永く御愛用下さい。
 【鯨髭製靴べら(2種:長須鯨、鰯鯨)】