大人の図鑑カフェ

Oh!-EDO!!フェアが始まりました!

Oh!-EDO!!フェアが始まりました!

2月の御推薦本コーナーから始まり、約10ヶ月を費やした【大航海時代と天文学フェア】 。途中、ミニフェアとしての「令和御大典フェア」「石仮面あらわるッッッ!!!」などのフェア内フェアを挟みつつ、【桜台ハロウィン】で海賊ディスプレイを続けて欲しいとの声などから大長編のフェアとなってしまいました。(決してサボっていたわけでは、、、?)

今回のフェアは江戸時代というと、どうしても思い出すのが時代劇や大河ドラマ。そんな江戸時代の華々しさとはあまり縁の無い、庶民の生活に力点を置き、江戸時代特有の職業や服装、大名や町奉行の格式から日常のありとあらゆる場面を #江戸版画 より図鑑化したものを中心に、時代考証を考えながらより楽しく時代小説や時代劇、大河ドラマを楽しめるようよう、工夫してみました。

例えば店頭ディスプレイでは、「懐かしの企業デザインフェア(江戸から平成へ)」でも活躍した薬袋の版木(官許とあるので明治時代の物も含まれています:また、お声掛け頂ければ袋や御持参のトートバッグなどに刷る事も可能です)、私塾で使われていたと思われる墨書きの和算(和式算数)の指南書五珠の算盤(江戸期は天に二珠、地に五珠/明治に入ると天に一珠、地に五珠になるのでこれは明治期野物と思われますが、同じ算術ということで御勘弁頂ければ幸いです)、江戸時代(寛政丁巳年とありますので1797年でしょう)の古銭価格表、江戸末期の和鏡(銅鏡・改鋳鏡:鋳鉄にアマルガム法による銅鍍金。メッキなのであまり磨くと地金が出て使い物にならなくなる。松竹梅の吉祥柄です。)、雰囲気を出すために、現代物ですが「斧琴菊(善き事を聴く):尾上菊五郎」の判じ絵手拭い。などを展示しています。

さて、11月1日は”わんわんわん”で「犬の日」でした。しかし、犬贔屓の店長としては11月11日をポッキーの日などと言うのは潔しとせず、”わんわんわわん”で「強引な犬の日」として強行致しました。(まぁ、特に何をするとか犬の本を並べるという事でも無いんですが)

江戸時代フェアで強引に犬の日を持ってきたのかというと。
と思った皆様、#徳川綱吉 の治世、#生類憐みの令 で作られた #犬屋敷 がどこにあったかと言うと、、、中野駅周辺と言うか、一帯。計6期の拡張で現在の北は早稲田通り、南は善福寺川、東は中野通りで西は環七周辺にいたる莫大な敷地と税金が投入されたんですね。

また、昭和37年公布即日施行の #住居表示法 で日本各地の地名が徹底的に破壊されるまで(だいたい東京特別区は昭和42年頃に完了)
中野区役所一帯は、犬屋敷にちなんで #囲町(かこいちょう)と呼ばれていました。また、南側に当時あった桃園町にも #囲桃園公園 として名前だけ遺されていました。

犬の像(もちろんモデルは #日本犬 )は中野区役所前に設置され、みんなに愛され、撫でられてピカピカしています(^^)

あ、地図は昭和38年発行、松屋銀座進出38年記念で配布された市街図です。まだ都電やトロリーバス路線があり、都営三田線は下板橋で東武東上線に乗り入れる予定になっているのが分かります。スマホアプリだと、国土地理院の #東京時層地図 が、有料ですが便利です。

取材で中の周辺を結構歩きましたが、その囲いの広さがどれほどだったかを実感出来ました(‥ゞ みなさんも、楽しみながら江戸時代の庶民の生活誌を覗いてみてはいかがでしょうか?