大人の図鑑カフェ

3月20日:「遊覧航路」というナラティブ(店長の雑記)

3月20日:「遊覧航路」というナラティブ(店長の雑記)

おいおい、店長いきなりなんじゃらホイ?などと言われそうなタイトルで失礼します。
一昨年に始動した「旅するように生活する_まちなか世界旅行_(記事はこちら)」あたりから、fumikuraのイベントの交通整理のために様々な “大雑把なくくり” と言いますか “塊” を意識して企画やイベントのブランド名を付けるように心掛けています。今回はそんなfumikuraが大切にしている世界観のお話です。

そもそも「世界観」というように大上段に構えるからややこしくなるので、
__fumikuraという場所を舞台にして、
  店長というパーソナリティが語り手となったナラティブ(物語)__
そんな風に捉えていただけると助かります。

そう。
店長の頭ん中で花開いている妄想がモクモクと形になった自分語り。

ネットの(悪い意味での)スラングに「隙自語(すきじがた)」という「隙あらば自分語り」の略称があるほど悪評高いものですが、そもそもfumikuraという店舗自体が高校時代からの店長の箱庭(妄想)が現実世界にポカンと開いてしまった場所(参照記事:夢見る頃を過ぎても)。みなさんはもう慣れっこかと思います。慣れとは怖い物ですね(笑)

さて。
では「遊覧航路」という概念が、「まちなか世界旅行」を機にポンと湧いたかというと、そうではありません。1999年~現在までインターネットのどっかの片隅に存在する、私が匿名で発信しているホームページの名前が、「遊覧航路」です。(~絶賛更新停止中~)

私は小学生の時分から好奇心過多で、あっちこっちに顔をつっこむ性格でした。それが今でも変わっていないことは、fuimkuraの本棚やイベント、お客様との会話から察していただけるかと思います。

__知らないことを知りたい__

面白い事を見つけると、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ。
その奇行を言語化するとしたらどうなるだろう?
そこで行き着いた答えが「遊覧航路」。
プカプカ浮かぶ飛行船に乗って、自由気ままにあっちへこっちへ寄り道をするイメージです。
多趣味の言い訳を逆手にとって、

__いっしょに、面白い事を見つける旅に出ようよ!__

“興味のある場所を目的地(遊覧)に、それを旅する(航路)設定して案内する”
そんな、面白い事を巡る人生のツアーコンサルタント的な人間に成れたら良いなってのが、事の発端。

弁当屋時代に多忙すぎて更新停止に追い込まれたまま手つかずだったのですが、業態転換をして “図鑑カフェ” という業態になった途端に、ネットの世界で撒いていた種が現実世界に雪崩れ込んで花開いたのです。これは正直、たまげました。

実店舗という舞台を得て、図鑑という “どんな分野にでも手を出せるツール” を武器に、興味の赴くままに様々なクリエイターさんや公共団体、自治体などとコラボレーションを行えるようになって初めて、

__これはひょっとして、「遊覧航路」という夢物語の実現ではあるまいか?__

画家さん、漫画家さんに押しかけコラボを申し込んだり、ガラスペン作家さん、天文台、俳優さんや声優さん、落語家さんに造形作家さん、牙彫師さん、打楽器奏者さん、ガラスシヰアター館長などなどをfumikuraという舞台に引き込んで航路を繋いで来ました。最近ではその対象が個人のみならず、灯台愛好団体、鉄道会社、国内の地方自治体や世界の国々へと急速に拡大し、私が当初夢想していたレベルをを遙かに超えて壮大な規模になってしまいまして、最近は本人もさすがにビビっています。

そこで、最初の段落で書いたところの「イベントの交通整理をしましょう。」という意味で「遊覧航路」という言葉が一つのブランド名として再浮上してきたのです。

第一に。fumikuraの基本理念(店長の基本行動)として、「遊覧航路」というナラティブ(物語)があります。それは図鑑というツールを通して、好奇心の赴くままに寄港地(面白い事、面白い人)とfumikuraを直接繋げる航路。お客様に「この分野のここが面白いですよ、一緒にどうですか?」と誘いかける一番基本的で大きな括り。各ジャンルのクリエイターさんと個別に繋がる比較的小回りの利く航路が多いのが特徴。(聖地化が起こる場合があります)

第二に。ある程度の規模の団体や既に出来上がっている輪の中にfumikuraが飛び込む場合。これは灯台擬人化プロジェクトの「燈の守り人」さんや「御書印プロジェクト」「公共団体」「デジタルスタンプラリー」「まちなか世界旅行(地域店舗連携)」などとのつながり。コラボなどに積極的に参加することで、周遊や巡礼のルートにfumikuraを組み込んでいただくことを目的としています。「航路」として例えるなら「コードシェア(共同運行/相互乗り入れ)」でしょうか。

第三に。お相手があまりにも大きい場合。「粋人_SUIJIN_」シリーズの「El Salvador / PACAMARA」「SOUTHA FRICA / DIAMOND」など、一国のオフィシャルと繋がる場合はfumikura単独では確実に無理ですので、ある程度複数の店舗さんや企画会社のお手を借りつつ一緒に頑張ります。飛行船では輸送力に限界があるので、ジェット機を飛ばすような感覚ですね。そして私は国際線ジェット機など運転できないのでアタフタするというところまでがワンセットです(笑)

突然、ローズピンクの名刺が登場してビックリしましたか?
つい最近、ふとした切っ掛けで日本ロマンチスト協会(こちらという団体(秘密結社?)に入りまして、研究員という肩書きを得ました。
「ロマンチック」とは、感情的で夢見がちな、または愛情に満ちたという意味を持つ英語の形容詞です。恋愛や情緒的な美を強調するときによく使われます。そのほかにも、空想にふける、空想的な、空想物語の、小説にありそうな、非実際的な、実行しがたい、架空の…などの意味を含んでいます。

日本ロマンチスト協会のホームページには以下のように記されています。

__「ロマンティック」という視座で、
  世界を再構築する。
  社会は、合理性や効率だけで動いているわけではない。
  人の心を震わせるものが文化をつくり、夢見る力が未来を拓いてきた。
  
  それこそが、「ロマンティック」。__

ひとの夢見がちな想いを形にするとき、それは情緒的な語り手を伴うナラティブ(物語)になります。そんな物語に一緒に乗り込んでくれるひとは、理屈抜きにその人柄との情熱に動かされる事が多いと感じることがよくありました。一緒に物語の登場人物になる。そんな方々とfumikuraの物語を紡いできました。

開業当初から「上手くいくわけがない」「夢は夢のまま仕舞っておいた方が良い」そんなネガティブな言葉がたくさん飛んできました。今考えたら有り難い忠告でしたし、開業のハイテンションが恐ろしくもあるのですが、高校の時から仕舞い込んでは開いて準備してきた絵空事が、こうして花開いたことは、ロマンチック以外の何物でも無いと思います。

確かに、学生時代から現在まで取り組んできた「星空観測」「プラネタリウム」や「洞窟探検」は、ドキドキワクワク、そしてキュンとしたりときめいたりと、ロマンティックと浪漫を合わせたようなことも多かったです。でも、そうじゃない。お客様を巻き込んで「面白い夢を実現させていこう!」そんな活動の原点が「遊覧航路」というナラティブなのです。

__BE ROMANTIC!!__

※余談※

正直な話を致しますと、
開業構想の最初期段階の店名候補に【遊覧航路】が入っていました…
『何の店か解らない!』『ダサい!』『続く気がしない!』『呼びづらい!』etc.etc.
友人知人に全力で止められまして…fumikuraという名前に落ち着いた経緯があります。
※あの時、殴りかかる勢いで止めてくれた友人のみんな、ありがとう※
この事を大学の後輩に話したとき「井守さん、まだ諦めてなかったの?というか、あの伏線がココにつながるんだw」と大爆笑されてしまいました。