新着は随時入荷し、開店当初から比べて400冊近く増えています。開店当初が1000冊弱ですから、結構な割合が入れ替わったり増えたりしているのですが、、、残念な事にあまり気づかれていないような、、、
「それはね、ちゃんと新着本の紹介をしてないからだよ。」と、友人にキッパリハッキリ言われてしまいました。book cafe の仕事をサボり過ぎですよと。イベントイベントばっかりやってないで、地道に「本が好きなお客様」に「この本面白いですよ!」って言い続けましょうよって。、、、確かに。
フェアは4週間ごとの入れ換えでほぼ定着してきましたが(これもテーマ決めはギリギリまで難航します)、「それでも足りないよ」と。、、、おっおう、確かに新刊書店だったら毎日棚の入れ替えしてるしPOPも書いてるなぁ、、、と。ただ、、、ご覧の通り僕一人の選書眼では棚作りが著しく偏るんですよねぇ、、、
というわけで。よくお見えになるお客様や、イベントや個人的にお世話になっている方々、特にこのお店のコンセプトをしっかり把握している方にお願いをして、お客様から広く「この本面白いよ!」という本のご推薦を頂くことに相成りました。月1冊ペースでご紹介出来ればと、3ヶ月前からお声掛けしていたのですが、、、
「集まらない、、、(ノД`)」
一様に皆様が仰有るのは
「選書のハードル高すぎ。」
、、、book cafe は数多見てきましたが、そう言えばこういう偏屈な選書をしている店舗は見かけないですよねぇ、、、
しかし、とりあえず企画をブチ上げたからには続けますよ~。現在のストックは3冊。2ヶ月に1冊のペースでご紹介するとして、とりあえず半年は頑張れる(笑)
そして今回、栄えある第一冊目のエントリー(11月~12月展示)は当店の名物イベント【CABARET LPT 】でおなじみ、香水ブログ「LA PARFUMERIE TANU」店主Tanu様ご推薦の「THE ESSENCE OF PERFUME」。いきなり洋書でゴメンナサイ。<m(__)m>
実はこちらは改訂版で、前著は原書房さんから訳本が出ています。それでも原著にこだわったのは「改訂版の方が圧倒的に情報量が多くなった」ことと「原書房さんに問い合わせたところ改訂版の翻訳予定が無い」更には「原著の判型が大きくて見応えも迫力もある」との理由から。ええ、非情なまでにデカくて重いです、この本。(原書房さんの翻訳本に関しては、後ほど改めてTanu様よりご推薦文を頂ける運びとなっております。こちらは日本の調香士さんが監訳をされており、専門用語なども間違いないため、はじめて香水や調香に触れる方にも自信を持ってご紹介出来る素晴らしい本とのことです)
ご推薦を頂いて読んでみた感想としては、LPTさんご専門のクラシック香水について、そのビジュアルや広告は元より、ブランドや調香士、原材料や抽出方法、配合過程までも美麗な写真で網羅。更には香水瓶のメーカーにまで手を伸ばし、その内容たるやその厚さとデカさと重みに真っ正直に比例してます。これは凄い。
Tanuさん曰く、著者のROJA DOVEさんはもともとゲランの超マニア、大好きで大好きでたまらないゲランの歴史や商品を知りたくて頻繁にゲランに電話を掛けまくったそうです。そして、オープンゲイの(著作にパートナーへの賛辞が延々と続く箇所が有るそうな)無茶苦茶滑らかな語りと知識の豊富さに圧倒されたゲランにより、広報に採用されてしまった。という異色の経歴の持ち主なんだとか。更には香水好きが高じて自分で調香するようになり、ゲランで20年勤めた後に独立。現在は高価な香料をふんだんに使った超高級路線を展開、アラブの富裕層を主なターゲットにブイブイ言わせてるそうです。もちろん、香水自体の評判も良い事は折り紙付きです。(でないと、ブイブイ言わせる前に潰れるしなぁ、、、)
ROJA DOVEさんブランドの香水。(画像はLPT様から拝借)
Tanuさん通称「ダイヤモンド・ボカン」
(瓶頭の飾りに由来。だいたいボカンの色で値段が変わるとのこと。)
好きが高じると、たまに色々と度外視したものが出来てしまうのは事実。この本もそうです。随所に香水の魅力がちりばめられており、英語が壊滅的に苦手な僕でさえも、かなり気合いを入れて読んでしまいました。(ただしフィーリングなんちゃって読みなので内容が頭に入っているかと言えばそうでも無い)香水に興味がある方はきっと更に楽しめると思います。
※なお、今回はLPT様のご厚意により、ダイヤモンド・ボカンになる前の貴重なパルファムボトルをお借り受けすることが出来ました。更に!実際に香りを嗅いでみたい方のために、先着でムエット(試香紙)もプレゼント!くれぐれも店内でボトルをプシュッっとしないで下さいね(お願いです)
※fumikuraでは上記の通り、お客様からのご推薦情報を随時募集しております!店舗に御持参頂くも良し、メールやコメントで書籍名とご推薦文を添付して頂くも良し。どしどしご応募下さい。ただし、ご推薦書籍の買い取りなどは行っておりません。あくまでご推薦だけを頂く形で、その後店主が「面白い」と思った場合に限り、店側で購入してご紹介させて頂きます。また、それぞれの分野でお仕事をされている方が関連書籍をご紹介頂くことも大歓迎です。創作活動をされている方など、ご自身のブログやホームページと連動する形でのご紹介をさせて頂くことも、場合によっては可能です(ブログ等の紹介基準に関してはお応え出来ませんのでお含み置き下さいませ)。また、基本的には現物を見てからの掲載になりますので、御来店頂けると有り難いです。掲載日時のタイムラグなどもご容赦下さい。図鑑好きな書店員さん、司書さん、どんどんご紹介下さいませませ!