___王子の狐に会いに行く。
ということで、
暑くて暑くてどうしようもない夕方、バスに揺られて北区は王子稲荷へ。
しがない弁当屋とはいえど、立派な商家(後述しますがこの文章を書いた時は同所で弁当屋を営んでいました)。 関東の稲荷社の元締めである王子様に、今後の商売繁盛などを願うのもまた、良きこと哉と。(総元締めの伏見稲荷には数年前に詣でております故)
まぁ、本当のところを言えば、そんなもんはこじつけ。 古本屋の親父の読みかけを奪い取った地元武将(豊島氏)の系譜を読んだら、鎌倉以前に最重要都市だった王子の街を訪ねてみたくなった。古来より今日に至るまで、寺社地の集まる地域は行政の中心地ですよね。
おらが街の武将様(豊島氏)は、頼朝を助けて鎌倉幕府を成立させるも、太田道灌の軍勢に破れて滅亡(江古田沼袋の戦いほか)。太田氏も最終的には徳川に敗れるわけですが、戦国期に著名な武将を排出していない東京で、けっこう頑張っていた豊島氏(ちなみに平氏の系譜)には、
なかなか驚かされました。自宅から自転車ですぐのところにある遊園地「としまえん」も、元はと言えば豊島氏の居城(練馬城)の跡だったりするし。 なんやかんや言って地元の中世遺構のほとんどに絡む豊島氏、 なんかちょっと、足跡を追ってみたい気になった。
旧豊島郡域(練馬・板橋・豊島・北の4区+文京・台東の一部)総鎮守の王子神社に詣で、それから魅惑の王子稲荷へ。急崖に張り付くように建つ本殿は、いまにも裏山より狐狸が出そうなうっそうとした雑木林をもつ。本殿より門を振り返れば、飛鳥山の上方、インディゴブルーに染まる宙に檸檬のカタチに太った月が浮かぶ。誰そ彼(たそかれ)の薄闇に紛れて妖狐でも会えそうな、そんな怪しい雰囲気。
商売繁盛をと手を合わせ、ふと思う。
お狐様の容姿は、男女問わず幾齢を重ねても眉目秀麗、すっとした美人と相場が決まっている。
__いっそその秘訣でもお教え願えないか__
王子の狐と言うからにはさぞかしセレブなイケメン狐____
化けるのが苦手な練馬(田舎)の狸親父は、 どうもスッとしたお狐様には弱いのでした。 (写真は油断しきっている南蔵王キツネ村のお狐様)
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note: mixi日記2010.07.25(同題)より一部改稿
桜台では10月1日~2日の2日間で【桜台フードフェスタ】が開催されます。現在、桜台3商店街共催と共に、各商店街に非加盟店の店舗様も含めて参加店舗と、ボランティアや実行委委員を募集しています。fumikuraももちろん参加しますし、募集ポスターの掲示もしておりますので、地域興しに賛同される方のご参加をお待ちしております。詳しい資料は店頭に用意してございますので、店長までお声掛け下さいませ。
今回の日記は、会合の中で「練馬にもしょっちゅう狸が出没するよね」との発言が出たため、そういえば過去に書いていた日記を思い出し、載せてみました。どこか垢抜けないながら、愛らしくて住みやすい街です。フードフェスタの詳報は、ある程度情報が解禁になった段階を予定しています。お楽しみに!