★偽物という本物★
・ホーボーニッケルとは、世に言う「記念硬貨」ではありません。
正式にアメリカ政府によって鋳造された硬貨(種類は様々)の裏面にアーティストが彫刻を施したコイン全般をこう呼んでいます。(今回販売しているのは現代彫刻もしくは鋳造コインです)
・モルガンダラーは本物でしたら銀貨なんですが今回はレプリカ(銀メッキ)として販売しています。また、正確に言えばレプリカですらないというのが本当の所なんですが、それはあくまでも「国が発行したものではない」という一点で、実際には暗黙の了解で硬貨としてではなくチャーム(お守り)として主に貧困層に流行して出回っていました。
・19世紀中〜20世紀の20年代あたりまで、世界的な不況や恐慌下にあり、アメリカも南北戦争や大量の移民による労働格差が噴出した時期でもありました。で、ホーム・ステッド法(一定の条件を満たせば開拓した土地は160平米まで国が譲渡を保証する:日本で言えば墾田永年私財の法)の成立などにより、困窮していた南部出身者、被差別者、移民が西部開拓に夢を描く時代になる訳ですが、そこには一面の荒野、、、
・Hoboとは、そんな困窮した労働者を指し、手慰みで主にニッケル貨幣(5セント:通称バッファローコイン)にアートを施した事から、アート的な変造コインをこのように呼ぶ事になった、との事です。
・小さな願いを込めた洒落心のお守りを、お手元にどうぞ。
・ペンダントヘッドやバックチャーム、コンチョなどクラフト素材としても素敵にお使い頂けると思います。(デザイン性により1,000円~3,000円での販売になります※非売品もございますのでご注意下さい※)
で、ここからは私の推測ですが、政治的不満を持つアーティストは世紀末思想とも相まって、肖像画の側をスカルやゾンビに変造したんじゃないかと踏んでいます。(1900年のまさに世紀末、パリ万博ではジャポニスムを基調としたアールヌーボー芸術が花開くのですがアメリカはまだ国としては未成熟でしたから、、、)
“自由の女神なんかいやしない、金の亡者と死神だけさ”的な濃度の濃い皮肉ですね。最初の一枚(例の海賊/モチーフは映画「グーニーズ」なので現代の作だと解ります)こそ興味本位でしたが、レプリカとは言え、その意義にも共感するところもあり、ちょこちょこと集めていました。
新型コロナ渦中の今、思うところがある方も多いと思いますので、思い切ってコレクションから放出してみることにしました。世紀末芸術というか、様々な皮肉を込めて、 いかがでしょう。
日本の鐚銭(びたせん:私鋳の悪銭・偽造通過の事)とも違い、思想的根拠のあるメダルというのは民俗学としても研究対象になり得るなぁと。
中国の絵銭、呪(まじな)い銭、朝鮮もそうですし、日本の上棟銭やお守り銭なんかも集めていますから(女陰銭は集めていません)欧米にあってもなんら不思議はないわけで。
偶然とは言え、面白い発見でした。
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