七夕を目前にして、
今年の願い事などを考えてみる。
“子供のように純粋に”というと、良い大人は少し難しいですね。
今年も無難に、
【新型コロナウイルスの収束願い】というのが、
笹に下げても、誰に見られても無難なところでしょうか。
以前の七夕コラム「__晴れ間を祈る 七夕の夜__」でも書きましたが、
ひとさまの恋の逢瀬にかこつけて、
なにを世界規模の願い事なんかしているんだと怒られそうです(苦笑)
七夕はさて置き、
__誰かを想い 筆に心をのせる__
そのために居住まいを正して墨を擦る。
そんな作法をしなくなってから、もう何十年が経ちましょうか。
墨まで擦らないまでも、
相手を想ってペンを持つ事すら近年は希になってしまいました。
そう、”手紙を書く”という事から随分と遠ざかってしまったなぁと。
皆さんも、プライベートで直筆の手紙を書く機会が極端に減ってはいないでしょうか。
メールやLINE、SNSのメッセージやコメントという極端に短い遣り取りに慣れてしまった結果、
「あれ?手紙ってどうやって書くんだっけ。」
という基本的な事すら脱落してしまっている事に気付いたりもします。
自動変換されるから漢字の細部が解らない、単語も辞書を引き引きというのもそうですが。
そういった文章構成上の問題以前に
「そもそも、手紙ってどういう事を書くのだろう。」
というところまで来てしまうと、手紙復帰とはなかなかに道が遠く感じてしまいますね。
書きたいけれど書けないもどかしさ。
それでも、心のどこかで
__自分は書けないけど、手紙を貰う事は(漠然と)贅沢だと感じる。__
そんな方はきっと多いと思います。
そうでなければ、「手紙」や「Letter」と付く流行歌や映画が今でも世に出続ける訳が無いんですよね。
それならば思い切って、
自分が書く側にまわってみよう。
というのが、今回のfumikuraからのご提案です。
文章の上手い下手より、気持ち。
何気ない一言であっても、そこに相手を想う自分の気持ちがあれば、
時候の挨拶も、前略や草々だって無くてもいい。
相手と自分にしか解らないような隠喩であれば一言でもいい。
それこそショートメールやLINEの言葉をそのまま紙にのせるだけでも、
受け取る側の印象はガラリと変わります。
それを伝えるために便箋や封筒を選び、切手を貼ってポストに行く。
その贅沢な時間を自分に割いてくれた事だけで、ただただ嬉しいと感じるのではないでしょうか。
fumikuraは昨年より、手紙を書くためのガラスペンやインクをご用意しています。
雑記帳もございますので、気張らず、たまには誰かを想って筆をとるのもまた、
日常を上質に愉しむひとつの試みではないでしょうか。
哲磋工房さんのIGTV(ペン先研磨動画)
ガラスペン研究会②「書けないガラスペン削ってみやー」の回
_巷に増えてきた量産型ガラスペン。書けるものも書けないものもたくさん…。
何故書けるのか。何故書けないのか。
どんなペン先なら書けるのか。
買ってみたら紙やすり付きだったガラスペンを実際に削ってみました。_(哲磋工房さんのInstagramより転載)
※店長コメント※
哲磋工房さんのIGTV動画では、ガラスペンの構造から、選び方、fumikuraで扱いを開始した量産型ガラスペンのペン先研磨(微調整)についてとても解りやすく解説されています。
「書きにくいな……。」と感じましたら、
こちらの動画を見ながら、ご自身のお好みで調整して頂けましたら幸いです。(※購入時に耐水ペーパーやすり#800,#2000,をお付けします※)