本の買い取りに関するご質問を受けることが多くなって参りましたので、店の方針を少し記載を。
【基本的に書籍や雑貨類の買い取りはしておりません】
これは、書架に限りがあることと、独特の選書をしている関係でほとんど買い取る事が出来ないからです。僕自身もそうなのですが、本に愛着のある方ほど、自分の蔵書にそれなりの価値があると考えがちです。売りに来られる場合は、本の内容を知っているからこそ十把一絡げにされたくない。愛着が無い方は新古書店さんなどで処分されるでしょうから、独特な品揃えの当店にわざわざ持って来られる方はきっと、ご自身の選書に誇りをお持ちのことと考えます。だからこそ、「購入」という形でお引き受けすることが出来ないのです。
「売れない」「買い取りが安い」イコール【価値が無い】わけではなく、当店の選書に合わなかっただけ、と考えて下さる方は有り難いのですが少数派でしょう。ご自身の誇りを踏みにじられたと気分を害されて、お客様としても御来店いただけなくなってしまっては元も子もありません。ですので、寄贈本などの例外を除いて買い取りは最初からお断りし、そのかわり、ご近所の古書肆をご紹介しています。ご理解を賜れれば幸いです。寄贈本に関しましても、店内の選書とかけ離れている場合はご期待に添えない場合がございます。
今回の写真は、さる名士からの寄贈本です。地図マニアの僕の選書に合わせて、貴重な書籍や古地図をまとまあった数で譲り受けることが出来ました。自宅の古地図と合わせて整理し、そう遠くない時期に地図関連の本でフェアができればと考えています。なかなかこういった形でうまく話がまとまることは珍しいので、大切に取り扱わせて頂きます。