昔は着物の桜染めの色目にも身分制限があったようで、使用する桜の花びらの量で様々な和色が登場しています(by.京の色百科)日本の色の使い分けは殊に美しく「一斤染め(いっこんぞめ)」などという高価な色は身分の高い方の祝衣(ほぎごろも)を染められたと聞いています(by.色の名前ポケット事典)。当店の目の前、千川通りの桜の開花を今か今かと待ちわびる、そんな浮き立つ心もまた、なんとも心地よいものです。(花見席の目の前は八重桜なので染井吉野より更に後に咲きます)
さて、表題の通り千川通りに面したテーブル席を店の中側に移動しまして、そこに“THE 昭和の象徴”卓袱台(ちゃぶだい)と腰掛け椅子をご用意致しました。(卓袱台の登場は戦後の家長制度解体によるもので、以前は個人個人お膳で食べていました。家族全員が平等に食卓を囲むようになったものの、生活の急速な洋風化から卓袱台の活躍期間は意外にも短いのです)
座卓ですのでラグや畳をとの案もございましたが、衛生面とお客様の座りやすさに配慮し腰に優しい「あぐら椅子」に致しました。少々座りにくいのが難点ですが、各自工夫して頂けると幸いです。また、本来ですと天板を含め足までヤスリ掛けや再塗装(荏胡麻油)を施す予定でおりましたが、店長のギックリ腰のためどうも桜の開花に間に合いそうにありません。とりあえずの仮修復にての設置となりましたので、天板のガタつきなどはご容赦下さいませ。時間を作って早期修繕に努める所存です。ごめんなさい。
また、イベントやライブでの席数の少なさが喫緊の課題となっておりましたので、あぐら椅子は5席をご用意。グループなどで“事前に御予約を頂いた場合”には、店のド真ん中にドドンと登場出来るようスタンバイしております。これによりまして、イベント等での最大座席数は24席、立見の空間が少し減りますが、その場その場にて増減しますので”何か楽しいことをしたい”という方はあらかじめ企画書を持って店長までご相談下さいませ(※なお審査は店のコンセプトに合っているかどうかでハードルが上がりますのでご注意下さい※)。